紀州九度山真田唄の完成報告と、紀州真田会YouTubeチャンネルのお知らせ
紀州真田会としての活動の一環である「六十六発の鎮魂の花火」に続き、この度念願であった「紀州九度山真田唄」の完成と感謝の気持ちをお伝えさせていただきます。
🎵 向井さんとの出会い
向井さんとの出会いは、「紀州おんり〜わんTしゃつ屋」という、世界に一つだけのオリジナルTシャツを作る小さな店を営んでいた頃。
知人の紹介で、フットサルチームのユニフォームプリントを依頼いただいたのがきっかけでした。
やがて「紀州九度山真田砦」を立ち上げ、Tシャツ屋を閉じたあとも、クラウドファンディングを始めた際には快く支援をいただき、今もずっとご縁が続いています。
ある日、向井さんのYouTubeチャンネルを見ていたら、AIで作ったオリジナル曲が投稿されていて、
「どんなソフトを使っているんですか?」
と聞いたのが今回の曲づくりの始まりでした。
💻 AI作曲との格闘
最初は私自身で作るつもりで、SunoAIというAI作曲サービスを試しましたが、日本語の歌詞ではなくイメージが湧きませんでした。
そんな私を見かねて、向井さんは
「うちのパソコン教室でレッスンもできますよ」
と、すすめてくださいました。
でも時間が取れず、結局、夫と一緒に教室を訪ねてその場で正式に依頼。
しばらくして届いたのは、なんと二つの曲バリエーション。
音楽に詳しくない私たちは素和歌さんに聴いてもらい、アドバイスをいただき、それを向井さんに伝えました。
その後、“聴くバージョン”“手拍子バージョン”“太鼓とギターバージョン”…といくつかのパターンを作っていただきました。
どれも捨てがたく、選ぶのに本当に迷いました。
こうして完成したのが、
YouTubeに公開している【紀州九度山真田唄〜基本版〜】です。
🎧 【和歌山向井】さんからのメッセージ
〜引き受けた理由〜
いつもお世話になっている折原さんの依頼だったから。
折原さんの活動に感動し、共感したからです。
〜苦労した部分〜
出来たばかりのAI作曲サービス「Suno AI」をメインに使い、楽曲を制作しました。
Suno AIは、テキストで指示(プロンプト)を入力すると、自動で作曲してくれる便利なツールですが、指示の出し方によって出来上がりが大きく変わります。特に、今回の楽曲は、一般的な音楽の構成とは異なり、独特な展開を持つため、AIにどのように指示を出すか、試行錯誤を繰り返しました。
例えば、『戦国時代の武士が歌うような、力強いメロディー』や『九度山の風景をイメージした、郷愁を誘うハーモニー』など、具体的なイメージをプロンプトに盛り込むことで、理想の楽曲に近づけることができました。
繰り返しが多い部分では、聴き手が飽きないようAIに指示を出し、少しずつメロディーやリズムに変化を加えることで、飽きさせない工夫を凝らしました。また、Suno AIが生成する高音域は、人間が歌うには難しすぎる部分があったため、AIが作ったメロディーを、人間が歌えるキーに調整し、曲全体のバランスを損なわないよう、丁寧に調整しました。
約200曲以上を試作し、修正を重ねながら完成に至りました。
🥁 【素和歌(SOWAKA)】さんへのバトン
向井さんがAIを駆使して生み出した音を、素和歌さんがリアレンジし、演奏と歌唱を担当してくださいました。
法螺貝や太鼓、火縄銃の音――
まるで戦国の息吹が蘇るような迫力ある仕上がり。
真田家、そして作詞者・松山常次郎さんへの敬意が、音として立ち上がってきました。
〜引き受けた理由〜
6月の九度山での祭りに出演し、朗読とライブを披露したことからご縁をいただきました。真田一族への熱い想いが伝わり、九度山地域の皆さまに貢献できる喜びを感じました。
この作品に関われたことを光栄に思います。
〜苦労した部分〜
主にシンセサイザーの音源で作りました。
日本古来のリズムといえば、太鼓と思っていたのですが、いざやってみると思うようにいきませんでした。勇壮な太鼓の音だけでは、戦場の激しさを表現するには物足りないと感じました。
そこで、アフリカのパーカッションのような、より複雑で躍動感のあるリズムを取り入れ、さらにマーチングバンドのような力強い太鼓の音を重ねることで、戦場を駆け抜ける疾走感と、高揚感を表現しました。
ギターの音を何種類か加えていますが、僕自身(上前善彦)も演奏しました。ボーカルは迫力と緊迫感を出すため何度も録音し、コーラスでは、武士たちの雄叫びのような“勝鬨(かちどき)の唸り声”を重ね、戦に臨む武士たちの勇ましさや、勝利への強い決意を表現しました。何度も試行錯誤し、ようやくたどり着いた音です。
🌕 感謝の気持ちを込めて
音が生まれる瞬間には、必ず“人の想い”があります。
この曲も、向井さん・素和歌さん、そして多くの仲間たちの力で形になりました。
花火が夜空を彩るように
ひとりひとりの想いが重なって、
「紀州九度山真田唄」という光になった。
心からの感謝を込めて―
本当に、ありがとうございました。
noteでは紀州九度山真田唄の裏話を綴っています。
①「なぜ花火を打ち上げようと思ったのか」
https://note.com/awajinokami/n/n71e0c09c06bd
②「松山常次郎さんとの出会いと、歌づくりのはじまり」
https://note.com/awajinokami/n/nf5e1d49a938f
③「制作中の迷いと感動」
https://note.com/awajinokami/n/n9149cf5f4438
④「演奏者・協力者との出会いと感謝」






